宝塚歌劇の上演作品〔1927年〕

宝塚歌劇団が1927年に上演した作品を紹介しています。
この1927年は、のちの宝塚歌劇を方向付ける重要な出来事がありました。
『モン・パリ<吾が巴里よ!>』の上演です。
ひととせあまりの~♪長き旅路にも~♪という、往年の宝塚ファンであれば耳馴染みのあるモン・パリのフレーズ。
私が宝塚歌劇と出会ってまだ数年と浅かったころ、「歌劇」の愛読者大会というイベントがありました。
タカラヅカスペシャルの前身のようなものですが、1986年の愛読者大会は「タカラヅカ行進曲」と題して『モン・パリ』誕生までの物語を各組スター総出演で演じました。
面白おかしいコメディ要素もふんだんに盛り込まれていましたが、ストーリーはかなり真面目な物語。
私はその愛読者大会で岸田先生という存在を知り、宝塚のレビューの原点を知ったのでした。
コロナ禍を経て、さらに、働き方改革が迫られている宝塚歌劇において、タカラヅカスペシャルが復活するのすらいつになるのか不透明な中ですから、昔のようにスターさんたちが総出演でひとつのお芝居を作るという機会はもうないのでしょうね。
岸田先生がパリから持ち帰ったRevue『モン・パリ』は、1927年9月1日に宝塚大劇場で花組によってその幕を開けました。
そしてこの『モン・パリ』初演から満60年を迎えた1987年9月1日には、大劇場公演のフィナーレに各組スターが出演して記念の催しが行われました。
その翌年から9月1日を「レビュー記念日」と定め、以降2000年ひとけた代ごろまでは9月1日の終演後に「レビュー記念日」のイベントが行われていましたが、いつの間にやらこのイベントも自然消滅。
各組のスターさんが大劇場の舞台に並ぶ姿は、もう見られないのかな?
残念ですね。
雪組公演
宝塚大劇場
『吉野山の兎』(久松一聲)
『啞女房』(坪内士行)
『住吉詣』(小野晴通)
『これは不思議』(竹原光三)
『孔雀物語』(白井鐵造)
月組公演
宝塚大劇場
『トンミーの夢』(田中房子)
『嚴島物語』(小野晴通)
『時の經過』(楳茂都陸平)
『阿七狂熖』(堀正旗)
『ダンス・ホール』(落合一男)
花組公演
宝塚大劇場
『時計が鳴るまで』(引田一郎)
『篁詫狀文』(久松一聲)
『慈光』(楳茂都陸平)
『曾我兄弟』(堀正旗)
『スヰート・ホーム』(白井鐵造)
雪組公演
宝塚大劇場
『靑い目の人形』(白井鐵造)
『彌彦獅子』(久松一聲)
『春のをどり』(楳茂都陸平)
『熊野』(小野晴通)
『エレベーター』(竹原光三)
月組公演
宝塚大劇場
『小野道風』(引田一郎)
『愛の復活』(落合一男)
『八橋燒』(久松一聲)
『富士太鼓』(楳茂都陸平)
『人格者』(堀正旗)
花組公演
宝塚大劇場
『風船乘り』(竹原光三)
『身替新田』(小野晴通)
『經正』(楳茂都陸平)
『落窪姫』(久松一聲)
『品行診斷』(白井鐵造)
雪組公演
宝塚大劇場
『ピーター・パン』(神戸美治)
『松浦佐用姫』(久松一聲)
『踊子ミミー』(白井鐵造)
『門出の牛若丸』(引田一郎)
『西行櫻』(竹原光三)
月組公演
宝塚大劇場
『猿蟹合戰』(引田一郎)
『國性爺』(堀正旗)
『ドナウの流れ』(楳茂都陸平)
『一條大藏卿』(久松一聲)
『ベース・ボール』(白井鐵造)
花組公演
宝塚大劇場
『慾張り婆さん』(白井鐵造)
『酒の行兼』(楳茂都陸平)
『モン・パリ<吾が巴里よ!>』(岸田辰彌)
月組公演
宝塚大劇場
『公時手柄ばなし』(竹原光三)
『アルルの女』(楳茂都陸平)
『夕顔の巻』(小野晴通)
『親友』(白井鐵造)
『兜』(久松一聲)
花組公演
宝塚大劇場
『お爺さんの智恵』(白井鐵造)
『夜討』(楳茂都陸平)
『身は一つ』(岸田辰彌)
『丑滿時』(久松一聲)
『江戸の名所』(竹原光三)
・・・
月組公演
『孫悟空』(竹原光三)
『十三鐘』(小野晴通)
『時の經過』(楳茂都陸平)
『猩々捕』(久松一聲)
『平家村』(久松一聲)
雪組公演
『松浦佐用姫』(久松一聲)
『かんな屑』(楳茂都陸平)
『彌彦獅子』(久松一聲)
『踊子ミミー』(白井鐵造)
『クラスメート』(白井鐵造)
・・・
雪組公演
大阪・中央公会堂
演目不明
月組公演
大阪倶楽部
演目不明
大阪・清交社
演目不明