宝塚歌劇の上演作品〔1920年〕

宝塚歌劇団が1920年に上演した作品を紹介しています。
花月雪星宙の5組と専科が存在し、各組が交代で宝塚や東京の通年公演、そしてバウホールや外箱公演、全国ツアー公演を実施ている宝塚歌劇団。
最初に誕生した花組、月組が創設されたのは1921年ですから、この1920年が組分け前最後の年ということになります。
旗揚げ公演からわずか6年。
この時すでに宝塚歌劇は組を分けて公演しなければ、劇場にお客さんを収容しきれないほどの人気ぶりだったのですね。
それが今から100年以上前の話。
なんとも想像が追い付かない「宝塚歌劇の歴史」ですが、時代は大きく変わっていても人々が宝塚歌劇を求めて劇場へ足しげく通う根本の魅力は、やはり「夢を見られる場所」だからでしょうか。
この年は、旗揚げ当初から親しまれてきたホームシアター「パラダイス劇場」での公演は完全になくなり、前年新たに誕生した公会堂劇場のみで公演が実施されています。
公演ラインアップを見ると、日本文学やおとぎ話に加え、西遊記やコロンブスなど、海外の話も登場しています。
前年のラインアップにはジャンヌ・ダルクなんて演目もありました。
正月公演
公会堂劇場
『文福茶釜』(服部九蔵)
『餘吾天人』(高安月郊)
『魔法の種』(赤塚濱荻)
『西遊記』(久松一聲)
春季公演
公会堂劇場
『罰』(坪内士行)
『金平めがね』(久松一聲)
『思ひ出』(堀正旗)
『毒の花園』(岸田辰彌)
『酒の行兼』(楳茂都陸平)
夏季公演
公会堂劇場
『亂菊艸子』(小野晴通)
『コロンブスの遠征』(室町銀之助)
『八犬傳』(赤とんぼ[1])
『夢若丸』(白蓮女史)
『正直者』(岸田辰彌)
秋季公演
公会堂劇場
『灰酒』(藤本統鳳)
『お夏笠物狂』(久松一聲)
『五人娘』(坪内士行)
『小野小町』(小野晴通)
『月光曲』(岸田辰彌)
・・・
帝国劇場
『餘吾天人』(高安月郊)
『金平めがね』(久松一聲)
『毒の花園』(岸田辰彌)
『西遊記』(久松一聲)
『酒の行兼』(楳茂都陸平)
・・・
大阪・中央公会堂
『文福茶釜』(服部九蔵)
『餘吾天人』(高安月郊)
『魔法の種』(赤塚濱荻)
『西遊記』(久松一聲)
京都・岡崎公会堂
『文福茶釜』
『毒の花園』
『金平めがね』
『女医者』
名古屋・御園座
『余吾天人』
『金平めがね』
『毒の花園』
『西遊記』
大阪・中央公会堂
演目不明
神戸・聚楽館
『金平めがね』
『八犬伝』
『毒の花園』
『正直者』
京都・岡崎公会堂
『亂菊草子』(小野晴通)
『八犬傳』(赤とんぼ[1])
『夢若丸』(白蓮女史)
『正直者』(岸田辰彌)
大阪・中央公会堂
『金平めがね』(久松一聲)
『雀のお宿』(楳茂都陸平)
『五人娘』(坪内士行)
『お夏笠物狂』(久松一聲)
『月光曲』(岸田辰彌)
神戸・聚楽館
演目不明